「考える」を避ける性質に気付いておく

組織は、素敵に輝ける

nomeの重光 優介と申します。
「買って、後悔」をやってしまいました。
お風呂でシャンプーをする時に、電動で頭皮をマッサージする家電です。

「元気な髪の毛は、頭皮の柔軟さから」に興味を喚起され、家電を取り扱うお店で使用している人のPR画像で「マッサージされてるの、気持ち良さそう」と思って、手のひらで試して買いました。

最も弱いモードでも、うまく頭にフィットせず、指の腹の方が洗髪感があって、使わなくなりました。

良い商品です。悪いのは私です。

もったいないこの経験から、根拠なく信じることを美化したくなるほどに、「考える」を遠ざけているな、というお話を失礼します。

年商50億円未満を目安に非上場企業の再生支援を生業としております。

[約定通りに、銀行からの借り入れを弁済できなくなっちゃった。」
「少しずつ累積赤字が膨らんで、キャッシュがもたない気がする。」

そのような状況に陥られた事業会社様から、ご依頼を頂戴します。

まずは、現状把握を

まずは、定量的な現状把握から着手します。
「お金が底をつくかも」ということですので、このまま推移すれば、いつ枯渇するのか、想定外の収支による枯渇の可能性はあるのかが知りたいです。

決算書の資産や負債の増減からではなく、キャシュフロー計算書から資金繰り表を作成し、近い将来の資金の流出入の状況を月単位で(若しくは日繰りで)見通して、時間の経過とともに、収支項目の色付け別に精度を向上させます。

近い将来の損益や資金繰りについて、賃料収入が主であるなどの理由で、容易に見通せることもあれば、締め払いが決まっておらず、また、毎月月初から売上を積み上げていく会社様では、手元資金の近い将来の月末残を見通すことが困難な場合もあります。

実績としての貸借対照表や損益計算書の科目の増減に論理的な解釈ができ、将来の思わぬ資金枯渇を生じさせないような手立てを講じます。例えば、金額の大きな将来の着金を頼りに、仕入等の支出を確定しようとしていたら、その着金に時期的な不確実性があるなら、避けたほうが良い場合もあります。

そして、意思決定材料を

我々の生業を「再生支援」と形容しておりますが、「会社様の意思決定の材料を、分かりやすく構築された論理に整頓する役割」の方が、馴染みます。

会社様の定量把握がある程度進捗したら、窮境原因(事業が窮地に陥った原因)を整理します。そして、事業の継続性を取り戻すため、取り掛かったり、やめたりする内容の優先順位を付けていただきます。

ここで、私達が心がけていることに「できる限り促さない」があります。
「こうした方がいいですよ」と、極力言わないようにしています。

選択肢を机上に並べきれてないのに、外圧に迫られて意思決定をしてしまったご経験はありませんか。
「◯◯さんが言ってるから、そうしよう」
失敗した場合に、他責するしかなくなるような判断方法です。

私は、そんなことばかりです。
外食に赴いて、メニューに迷って、お店の方に伺って、食べて、「やっぱ、こっちにしといたら良かった」って。
自らの日常を「考えたい」「考えている」と思っていながら、「考えるを避けている」を自覚することがよくあります。

「目に入って、気になっちゃった」より、「目に入ってたはずなのに、理解把握しなかった」ことの方が多いのかも知れない、と。

「そんなこと、分かってるわ!」という怒りは、理解把握に要する消耗負担の損失自認なのかも知れません。

「考えを避ける」ことがあると、自らの性質を理解することで、「あ、鵜呑みにして、判断するところだった」と気付けるのかなと考えています。

タイトルとURLをコピーしました